総合政策学…その方法を捉える!!。

[むね's  コメント]

 

①、リアルタイムに「今」を分析し、そこから問題を提起しかつ解決策を見出し、そうしてその策を主体的・能動的に「現実社会」に活かしていく…。それが総合政策学。

②、この4行足らずのコンセプトを元に研究を進めていけば、総合政策学としてのかなりの学術的成果が得られるのでは???。

③、しかし一方で、総合政策学部で4年間学ぶ大きな目的には、「ハク」づけであったり、同志の仲間との関係形成であったりと、それはそれでまた重要である。

④、今私は、ある研究テーマを心の中に抱いています。その個人的な調査・研究の取り組みの中で、英語と小論文スキルが大切なツールとなって来るかもしれません。しばらくは、受験勉強と研究活動を同時進行させようと思っています。

⑤、元外交官主任分析官の佐藤優氏は、学問スキルやビジネススキルの素養として、数学・現古漢・地歴公民は是非マスターすべきと云っています。

⑥、総合政策学上の調査・研究を行う上で、その実践活動の素養となるリベラル・アーツの習得が、何よりも重要なようです。

 

・読書ノート

「総合政策学」/慶應義塾大学出版会

 

序文

a、定義

>:リアルタイムに「今」を分析し、問題解決の方法をデザインし、そして主体的・能動的に対応する学。

b、沿革

1990年   慶應SFC(湘南藤沢キャンパス)総合政策学部が設置される。

2003年  「総合政策学の最先端」を刊行

2006年

   2月   本書刊行

c、沿革まとめ

>「総合政策学」という概念が登場し、時と共にその概念は変貌・発展を繰り返してきた…。

 

第一部「総合政策学の確立に向けて」

 

第一章「伝統的政策から社会プログラムへ」

 

<伝統的政策の限界>

現代社会の各種問題は、「従来の政府による政策(=公共政策)では不十分。

>何故なら…

①、政府の民間部門と比した(:比較した)際の情報通信技術の劣位性。

②、社会問題について、NPOやNGOの「対応可能性の増加」(=より有望視)。

 

<社会プログラム、時代の要請>

・各種問題の解決は…

>❶政府 、❷非営利組織、❸民間の企業・個人

                   が行う…

・まとめ

>上記❶❷❸、のような多様な主体が関与する問題解決プロセスを理解する上で、「ガバナンス」という概念が一つの軸となっている。

・ガバナンス

:統治プロセス。(企業・組織等に使う。)

 

第ニ章、総合政策学…。「理論的基礎、研究手法、今後の課題」

 

❶、理論的基礎(:アイデア

>社会問題の解決のための「社会プログラム」推進という考え方、アイデア

>具体的条件

    ①、問題解決を図る上での、実効性の高さ。   

    ②、社会の安定性を図る上での、対応力の幅広さ・優秀さ。

❷、研究手法

・各種学問領域の成果を有機的に利用。

        しつつ、

⑴、問題の発見 ⑵、その性質・解析

⑶、対応施策の立案 ⑷、実施 ⑸、成果の評価

と云った、⑴〜⑸の一連のプロセスを扱う。

        このような…

「問題発見・解決型の社会科学」

=>総合政策学❣️

参考)

有機

:一つの中枢的な部分を中心として、全体が関連のある働きをする様子だ。

 

第二部、総合政策学の基本的諸側面

 

第三章、ネットワークと総合政策学

・論点(:議論のポイント)

>インターネットがもたらす社会の根本的変動と、そこでの政策学のあり方。

・インターネットの今後とその対応策

>現場の問題解決能力を、今後高めるであろう。

      一方で…

>世界的な社会混乱の状況を生み出す恐れが、今後あるであろう。。

=>このために、新しい統治(ガバナンス)が必要。

・ガバナンスに必須な要件(:必要な条件)  

[統治される側]

>分散し自立しながら協調行動をとる、個人や組織の集まり。

[統治する側の必須要件](>スキル、能力)

>影響力(インフルエンス、見識)の行使

 

第4章、ヒューマンセキュリティと総合政策学

<ヒューマンセキュリティ…定義・沿革>

定義>心の安寧・心の安心のこと。人々が身体も安全だけれども、心も安心であるよと感じられること。人間の安全保障。

沿革>1994年に登場した言葉。

<総合政策学とヒューマンセキュリティ…その関連の中で提起される課題>

→社会に「人間の安全保障」的価値を生み出すためには、(その総合政策上の問題解決プロセスにおいて、)問題解決を行う「草の根」主体に対して、エンパワーメントを施して行かなくてはならない。

 

・エンパワーメント

:能力を高めること。権限を与えること。問題を解決する主体の行動能力強化。

 

第5章、問題解決実践と総合政策学〜中間支援組織という場の重要性

 

・総合政策学、その本質

>課題解決の上での、「実践」重視

>二つの実践例

❶、詳細を記述

❷、実践活動の位置付け、及び中間支援組織の位置付け。

・実践例、⑴

>❶、少子高齢化社会に於ける安定居住の提供支援。

>❷、大学、ないし研究者

・実践例、⑵

>❶、多言語・多文化化する日本社会に於ける言語政策のあり方。

>❷、大学、ないし研究者

 

第三部、総合政策学の具体的事例報告(=ケーススタディ・リポート)

 

・第6章

>総合政策学における環境ガバナンスの実践

 

・第7章

>開発援助政策…マクロ経済学と制度アプローチの融合

 

               了